バイオリンといえば木製が主流ですが、最近は消音機能があるサイレントバイオリンが注目を集めています。これから楽器を購入してバイオリンを習おうと考えている初心者は「サイレントバイオリンに興味があるけど、初心者が使っても上達するの?」と気になっているかもしれません。今回はサイレントバイオリンの特徴をご紹介します。
サイレントバイオリンとは
サイレントバイオリンとは、別名「電子バイオリン」「電気バイオリン」「エレキバイオリン」と呼ばれる楽器です。サイレントバイオリンはヤマハが商標登録している商品で、特徴や性質は電子バイオリンと同じです。
電子音でバイオリンの音を再現しており、持ったときの感触や弾き方などは通常のバイオリンと変わりません。見た目は少し違うので、ぱっと見ただけでサイレントバイオリンだと分かります。
初心者がサイレントバイオリンを使っても上達する?
バイオリン教室に通うと、ほとんどの先生は通常のバイオリンをすすめます。周囲にサイレントバイオリンを使っている人が少ないと、「やっぱりサイレントバイオリンは良くないんじゃないか?」と思ってしまうかもしれません。
しかし、プロを目指すわけではなく、趣味として楽しみたいのであれば初心者でもサイレントバイオリンでも十分上達します。ピアノ教室では発表会を行っていることが多く、サイレントバイオリンではホール内に音が響かないため、教室の先生は通常のバイオリンをおすすめしているのです。
自宅で楽しむだけならサイレントバイオリンのほうがメリットがあるので、通常のバイオリンよりもたくさん練習できるかもしれません。
サイレントバイオリンのメリット
近所への騒音が気にならない
サイレントバイオリンには消音機能があり、近所への騒音が気になる家庭にぴったりです。とくにマンションだと近隣住民から音漏れしやすいので、通常のバイオリンだと演奏する時間が限られたり、防音シートを使ったり防音対策をしなければいけません。
サイレントバイオリンなら話し声程度の小さな音になるため、音漏れを気にすることなく好きなだけ演奏できます。忙しくて夜間や早朝しか練習できないという人にも最適です。
以下の動画では、通常バイオリンとサイレントバイオリンを弾き比べています。
ヘッドホンを付ければ大音量でも演奏可能
「サイレントバイオリンだと音が小さくて自分の演奏が良く聞こえないのでは?」と思うかもしれません。しかし、サイレントバイオリンにヘッドホンを装着すると大音量に調整でき、自分の音をしっかり聴くことが可能です。
一緒に住んでいる家族にも迷惑をかけることなく、思うような演奏ができます。
サイレントバイオリンのデメリット
通常のバイオリンより値段が高め
サイレントバイオリンは通常のバイオリンと比較すると値段がやや高いです。ヤマハのサイレントバイオリン「YSV104」は109,780円(税込)、「SV255」は192,5000 円(税込)という価格設定です。
一方、通常バイオリンなら5万円くらいあればネットで購入できます。サイレントバイオリンは特殊な作りをしているため、ある程度値段が高いのは致し方ないと考えましょう。
演奏会には不向き
バイオリンが上手くなると、独学でマスターした人も演奏会に出たいと思うかもしれません。しかし、サイレントバイオリンは通常バイオリンより音が響かないので演奏会には不向きです。
最初はサイレントバイオリンで自宅練習を頑張り、演奏会に出れるほど上達したら通常バイオリンを購入するという流れでもいいでしょう。上達しているころには、通常のバイオリンも初心者向きではなくある程度お値段が高いものがいいなど独自のこだわりを持っているかもしれません。
まずはサイレントバイオリンで1曲弾けるようになるまで練習を続けてください。
サイレントバイオリンを使い続ける際の注意点
チューニングは必ずする
バイオリンは練習の都度、チューニングを行います。通常バイオリンだけではなく、サイレントバイオリンもチューニングして正しい音に合わせましょう。チューニングは初心者が耳で聞いただけでは音が合っているか分からないので、チューナーを用意してください。
手入れは必要
通常バイオリンは松脂を塗ったり弦を交換したり、定期的なメンテナンスが必要です。サイレントバイオリンも弓や弦を消耗するため、通常バイオリンより頻度は減りますがお手入れが欠かせません。
まとめ
サイレントバイオリンは消音機能があり、マンションやアパートに住んでいて近所への騒音・音漏れが気になる人にぴったりです。趣味で演奏するのであれば初心者が使ってもかまいませんし、音を気になることなく練習することで通常バイオリンより早く上達するかもしれません。
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