ショパンの「別れの曲」は美しい旋律でクラシック音楽の中でも人気の高い名曲です。ピアノ初心者でもショパンの「別れの曲」を弾いてみたいと憧れている人は多いのではないでしょうか。しかし、ショパンの楽曲は初心者には難しいものばかりです。初心者が独学で「別れの曲」を弾くにはどうすればいいのでしょうか。今回は大人初心者向けにコツをご紹介します。
ショパンの「別れの曲」とは
「別れの曲」とはフレデリック・ショパンが作曲したピアノ楽曲で、正式名称は「練習曲作品10-3」といいます。日本では「別れの曲」という名称で親しまれていますが、1934年公開のドイツ映画『別れの曲』のなかで使われたことからそう呼ばれるようになりました。
甘くゆったりとした旋律で非常に美しく、作曲したショパン自身も
「一生のうち二度とこんなに美しい旋律を見つけることはできないだろう」
という言葉を残しています。
ショパンの「別れの曲」の難易度は
ショパンの「別れの曲」の難易度は、全音楽譜出版社の定める難易表によるとA~Fのうち最も難しい難易度Fに分類されます。ショパンの楽曲は難しい曲が多く、「革命のエチュード」や「木枯らし」「英雄ポロネーズ」などと同様に全て難易度 F の楽曲ばかりです。
本来はピアノ歴10年以上の上級者が挑戦するような楽曲なので、初心者がスラスラ弾けるようになるまでにはかなりの時間がかかります。
初心者が独学でショパンの「別れの曲」を弾くには
ショパンの「別れの曲」の原曲は、上級者向けなので初心者がいきなり手を出すことはおすすめしません。しかし初心者であってもできるだけ早く独学で「別れの曲」が弾けるようになったらいいのにと憧れている人は多いでしょう。
そこで、どうしても「別れの曲」が弾きたい人は初心者向けに編曲された楽譜を使ってみましょう。ピアノの教本や楽譜に載っている楽曲は、原曲のまま掲載されているものもありますが、弾きやすいようにアレンジ(編曲)されたものもあります。
とくに初心者向けの楽譜を購入すると、編曲された曲が多く収録されています。初心者向けに編曲された「別れの曲」なら難しいテクニックが使えなくても美しい旋律を自分の手で奏でることができます。
最終的には原曲が弾けたほうがいいのですが、上達するまでは編曲された楽譜でピアノを弾く喜びを味わいましょう。
より感動的にショパンの「別れの曲」を弾くには
より感動的に&上手にショパンの「別れの曲」を弾くためのコツをご紹介します。
原曲の雰囲気が損なわれていない楽譜を使う
編曲の仕方によっては原曲の美しさや厳かさ、雰囲気が損なわれてしまう場合があります。そこで簡単に弾けるようにアレンジされているものの、原曲の雰囲気が損なわれていない楽譜を使うことをおすすめします。
音楽やピアノに詳しい人であれば、楽譜を見ればどういう楽曲になるのか想像がつきますが、初心者は楽譜を見ただけではどんな演奏になるのがなかなかイメージできないことも多いでしょう。そこで楽譜を選ぶときは、音楽に詳しい人やピアノの先生に選んでもらうといいですよ。
周りに相談できる人がいない場合は、もったいないかもしれませんが、いろんな楽譜を購入して手当たり次第に弾いてみてください。しっくりくる楽曲が、きっと見つかるのではないでしょうか。
「別れの曲」が収録された楽譜
お手本をたくさん聴く
「別れの曲」を独学で練習するときは、できるだけお手本をたくさん聴いて弾き方を耳で覚えましょう。YouTube などにアップされている「別れの曲」は多くが原曲です。
しかし、初心者で編曲された「別れの曲」を演奏するときは弾こうとしている楽譜を実際に演奏している音源を聴くのがおすすめです。周囲にピアノが弾ける人や ピアノの先生がいるのであれば、お願いしてぜひ演奏してもらってください。
それを録音し、家で繰り返し聴きながら弾き方のコツを耳で習得してください。 CD や DVD 付きの楽譜・教本であれば 、完全に独学でピアノを習っている人でも繰り返し聴けるのでより早く上達できます。ぜひ自分に合ったやり方で「別れの曲」をたくさん聴いてください。
毎回練習曲を弾く
ピアノ上達の上で、練習曲を繰り返し弾くことはとても重要です。ピアノの練習をするときはショパンの「別れの曲」を弾く前に、毎回練習曲を弾いてください。
事前に練習曲を弾くことで、ピアノの技術が上達するほか、指の動かし方がなめらかになるので好きな曲を上手に弾くことができます。
初心者のなかには、練習曲が詰まらないからといっておろそかにする人がいますが、プロピアニストでさえ楽曲の練習の前には練習曲を弾くほどです。基本をしっかりマスターすることで徐々に難しい楽曲も弾けるようになるので、ぜひ毎回弾くようにしてください。
まとめ
ショパンの「別れの曲」はピアノ楽曲の中でも難易度が高く、本来は上級者向けの曲です。しかし、初心者向けに編曲された楽譜を使うと、独学でもスラスラ弾けるようになります。ぜひ原曲の美しさが損なわれていない楽譜を用意して、繰り返し練習してください。
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