久しぶりにピアノを再開したいと思っても、ブランクがあると思うように指が回らなかったり、かつて弾けていた曲でも弾けなくなっていたりすることがあります。そこで今回は、独学で弾けるようになるためのやり直し方・学び方について解説します。
久しぶりでも弾ける!ピアノのやり直し方
かつてピアノを習っていた人、弾けていた人でも、しばらくピアノから遠ざかっているとカンが鈍ってしまいます。しかし、カンを取り戻せる学び方を実践すれば久しぶりでもスラスラ弾けるようになりますよ。まずは、練習を開始する前にやっておきたいことを説明します。
目標を決める
ピアノを再開するうえで、最も大切なのがモチベーションです。途中で挫折してしまった人、なんとなくピアノを弾かなくなった人は、やる気が続かなかった、弾きたい理由がなかったという人がほとんどではないでしょうか。
ピアノはコツコツ練習を積み重ねていくことで上達する楽器です。目標がないと、途中で飽きて練習が長続きしません。練習をスタートする前に、なぜピアノが弾けるようになりたいのか、どこまで弾けるようになりたいのか考えてみましょう。
目標は「ショパンの別れの曲を弾きたい」「人前で2~3曲弾けるようになりたい」「コンクールに出たい」など、大まかでOKです。
続けられる練習メニューを考える
目標を決めたら、その目標を達成するまでにどんな練習メニューをこなせばばいいのか逆算して考えます。弾きたい曲がある人は、楽譜を用意して練習あるのみですが、練習曲もおろそかにしてはいけません。
好きな曲の練習を始める前に、初心者向けの教材や楽譜を購入し、練習曲がスラスラ弾けるようになってから楽曲の練習に入りましょう。いつまでに弾けるようになりたいなど、期間を決めて練習するのもおすすめです。
再チャレンジの人におすすめの学び方とは
簡単に弾ける曲から弾き始める
ピアノ再開者は、かつては弾けていたという栄光が捨てきれず、つい難しい楽曲から手を出してしまいがちです。しかし、ブランクがあるとどうしてもカンが鈍っているため、簡単に弾けそうだと思う楽曲からチャレンジしてください。
簡単に弾ける曲をひと通り弾いたら、テンポを上げて弾いて指が思うように回るかどうか試してみるのもおすすめです。
練習曲を繰り返し弾く
練習曲は、スラスラ弾けるようになるまで繰り返し弾くことが大切です。プロのピアニストも課題曲を弾く前には練習曲を弾くほどなので、ピアノ再開者は毎回の練習時に練習曲を弾いてから課題曲に移ってください。
練習曲を毎回弾くことで、指の筋肉が鍛えられたり、なめらかに動かせるようになっていきます。一度弾けるようになっても、慢心せず何度も繰り返してください。
無理なくピアノのカンを取り戻す方法
ピアノを久しぶりに弾く人のなかには、10年、20年もピアノに触っていないという人もいるでしょう。ここでは短期間でカンを取り戻す方法を伝授します。
プロの演奏を参考にする
ピアノ上達に必須なのが「聴く力」です。聴く力を育てることで、いい演奏と悪い演奏が区別できるようになるので、自分の演奏を客観的に判断することができます。CDやDVDでプロの演奏を聴いて聴く力を養いましょう。
CDやDVDは、これから自分が弾こうとしている楽曲が収録されているものがおすすめです。お手本を聴くことによって、どんなふうに弾けばいいのか簡単にイメージできます。
練習する前に何度かお手本を聴き、全体のメロディーが把握できたら、「この箇所はダイナミックに弾くと雰囲気が出る」「こういうトーンで弾くと上手に聞こえる」などフレーズごとに特徴をつかみましょう。
理想的な弾き方を感覚で理解できるようになり、思う通りの演奏に近づいていきます。
教則本で楽譜の読み方を学びなおす
楽譜の読み方や記号の意味などを忘れてしまっている人は、初心者向けの教則本を購入して学習し直しましょう。ピアニッシモやフォルテなどの強弱記号、カンタービレやデリカートなどの曲想を示す記号、アダージョやアレグロなど速度を示す記号など、楽譜にはさまざまな記号が書かれています。
これらの記号の意味が理解できないと、どんな演奏をしたらいいのか分からず機械的な演奏になってしまいます。ぜひ教則本で基本を理解しておいてください。
まとめ
久しぶりにピアノを再開したい人は、目標を決めて簡単に弾ける曲からチャレンジするのがおすすめです。かつては弾けていたたため、ピアノ教室に通わなくても独学だけで十分伸びる可能性があります。ぜひ今回ご紹介したピアノ練習のやり直し方・学び方を参考に、練習を再開してください。
追伸)筆者も10年近くブランクがありましたが、ある教則本を買って練習したところ30日でショパンの「別れの曲」が弾けるようになりました。
以下の記事で体験談をご紹介しています。
▼たった30日でショパンの「別れの曲」が弾けた独学ピアノ体験談はこちら