フレデリックショパンのノクターン(夜想曲)はゆったりとした曲調で、ピアノ初心者の中にも早く聞いてみたいと憧れている人が多いのではないでしょうか。今回は独学でショパンのノクターンを弾く方法について解説します。
- ショパンのノクターンとは
- ショパンのノクターンの難易度
- 初心者が独学でショパンのノクターンを弾くには
- ショパンのノクターンを弾くときのコツ
- 2番以外のノクターンを解説
- 夜想曲第1番 変ロ短調 op.9-1
- 夜想曲第3番 ロ長調 op.9-3
- 夜想曲第4番 ヘ長調 op.15-1
- 夜想曲第5番 嬰ヘ長調 op.15-2
- 夜想曲第6番 ト短調 op.15-3
- 夜想曲第7番 嬰ハ短調 op.27-1
- 夜想曲第8番 変ニ長調 op.27-2
- 夜想曲第9番 ロ長調 op.32-1
- 夜想曲第10番 変イ長調 op.32-2
- 夜想曲第11番 ト短調 op.37-1
- 夜想曲第12番 ト長調 op.37-2
- 夜想曲第13番 ハ短調 op.48-1
- 夜想曲第14番 嬰ヘ短調 op.48-2
- 夜想曲第15番 ヘ短調 op.55-1
- 夜想曲第16番 変ホ長調 op.55-2
- 夜想曲第17番 ロ長調 op.62-1
- 夜想曲第18番 ホ長調 op.62-2
- 夜想曲第19番 ホ短調 op.72-1
- 夜想曲第20番 嬰ハ短調
- 夜想曲第21番 ハ短調
- まとめ
ショパンのノクターンとは
ショパンのノクターンといえば第2番が一番有名ですが、実はノクターンには全部で21曲あることを知っていますか?ノクターンは第1番から遺作となった第21番まであり、その中で最も有名なのがノクターン第2番変ホ長調です。
甘美な旋律が繰り返される楽曲で、夜にリラックスしながら聴くのにぴったりです。
ショパンのノクターンの難易度
全音楽譜出版社の難易度表によると、ノクターンの2番はA~Fのうち最も難しいFランクの曲です。ショパンの「革命のエチュード」や「別れの曲」と同じく難しい曲とされていますが、ノクターンに限っては実は「革命のエチュード」や「別れの曲」よりも簡単です。
同じ旋律が繰り返されているので、技術的には中級レベルの曲が弾けるのであれば十分挑戦できます。目安としてはチェルニー30番が弾けるのであれば子どもでも演奏できます。
ただし、表現については上級レベルが求められるので人前で演奏するまで練習を積み重ねる必要があります。
初心者が独学でショパンのノクターンを弾くには
楽譜の中には初心者が簡単に弾けるようアレンジしたものもありますが、ノクターンは原曲が中級者向けなので初めから原曲に挑戦するのがおすすめです。
本当はもっと難易度の低い曲から弾き始め、ある程度スキルが上達してから挑戦してほしいのですが、もし初心者でもショパンのノクターンを弾きたいときは、右手だけ練習してみましょう。
右手はメロディーで、譜読みをして弾き始めると聴きなれたフレーズを楽しめます。同じような旋律が繰り返されるため、片手だけであれば初心者でも弾けるようになります。
ノクターンに憧れていた人は、ぜひ原曲の楽譜を用意して弾いてみてください。
ショパンのノクターンを弾くときのコツ
ノクターン2番は演奏動画を見ても分かるとおり、左手が離れた場所の鍵盤を押さえているので演奏中は左手に注意を向ける必要があります。
ノクターンを練習するときは、右手がブラインドタッチでも弾けるようになるまで繰り返し練習して体に叩き込んでください。
さらに左手は、ジャンプに加えて和音を正確に弾くことが重要です。少ない動きで鍵盤を押さえられるよう、4小節ずつ弾いてみてください。
2番以外のノクターンを解説
ノクターンは2番以外もゆったりとした甘美な曲ばかりです。他のノクターンにも興味がある人は、ぜひそちらの楽曲にもチャレンジしてみてください。
夜想曲第1番 変ロ短調 op.9-1
憂愁を感じさせる、美しくてちょっぴり物悲しいノクターンです。
夜想曲第3番 ロ長調 op.9-3
軽やかなテンポが魅力的な曲。明るめのノクターンが好きな人におすすめ。
夜想曲第4番 ヘ長調 op.15-1
子守歌みたいな優しい曲です。中盤からテンポアップするのでやや難しめです。
夜想曲第5番 嬰ヘ長調 op.15-2
優雅でゆったりとした曲調です。高い表現力がいるので難易度は高いです。
夜想曲第6番 ト短調 op.15-3
短調の曲で、ノクターンのなかでも割と簡単に弾けます。
夜想曲第7番 嬰ハ短調 op.27-1
別名「貴婦人の夜想曲」と呼ばれている曲です。ちょっぴり悲しく、静かな雰囲気の曲ですね。
夜想曲第8番 変ニ長調 op.27-2
とても甘い感じの美しい曲です。
夜想曲第9番 ロ長調 op.32-1
地味ですが割と難易度の低い曲です。
夜想曲第10番 変イ長調 op.32-2
伴奏の中間部分が和音の連続というノクターン。
夜想曲第11番 ト短調 op.37-1
細かい装飾音がついた、歌曲のようなノクターンです。
夜想曲第12番 ト長調 op.37-2
♯や♭などの臨時記号がたくさんついているので、ト長調には聞こえない一風変わった曲です。
夜想曲第13番 ハ短調 op.48-1
ノクターン全21曲のなかでもドラマチックな曲。13番は比較的ファンが多いです。
夜想曲第14番 嬰ヘ短調 op.48-2
13番と同じくドラマチックな曲。こちらのほうがゆったりとしているのが特徴です。
夜想曲第15番 ヘ短調 op.55-1
ノクターン2番と同じく伴奏の左手はジャンプの連続という曲。やや難しめです。
夜想曲第16番 変ホ長調 op.55-2
ノクターン2番に似たゆったりとした甘美な曲。メロディが早いので上級者向けです。
夜想曲第17番 ロ長調 op.62-1
切なくてゆっくりとしたメロディーの曲です。
夜想曲第18番 ホ長調 op.62-2
優美で壮大的なノクターンです。
夜想曲第19番 ホ短調 op.72-1
この曲は遺作ですが、ショパンが17歳の時に作曲した曲です。天才ですね。
夜想曲第20番 嬰ハ短調
この曲も遺作です。映画『戦場のピアニスト』でも使われたため、知名度が高いです。
夜想曲第21番 ハ短調
こちらも遺作。ショパンの死後100年近く経って発見された幻のノクターンです。
まとめ
今回は初心者が独学でショパンのノクターン(2番)を弾くための方法をご紹介しました。ショパンはピアノを弾いている人ならだれもが憧れる作曲家。ぜひ1曲ショパンの名曲を弾けるようになってくださいね。
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